2025年11月07日


脂肪吸引の失敗修正が必要なケース
脂肪吸引は理想のボディラインを手に入れるための有効な施術ですが、残念ながら失敗するケースも少なくありません。私は大手美容外科での経験や脂肪吸引専門クリニックでの院長経験を通じて、数多くの失敗修正症例に携わってきました。
脂肪吸引の失敗で多いのは、皮膚表面の凸凹や不自然なデザインです。これらは患者様の体全体のバランスを考慮せずに施術を行った結果として起こります。
肌表面がクレーターのように凸凹してしまうリスクもあります。こうした状態は患者様の心理的負担も大きく、日常生活にも影響を及ぼすことがあるのです。
今回は、他院での脂肪吸引失敗を修正するための専門的なアプローチについてお話しします。私の経験から、どのような失敗パターンがあり、それぞれにどう対処すべきかを解説していきます。
よくある脂肪吸引の失敗パターン
脂肪吸引の失敗には、いくつかの典型的なパターンがあります。これらを理解することで、あなたが抱えている問題の原因と解決策が見えてくるでしょう。
皮膚表面の凸凹
最も多い失敗例の一つが、皮膚表面の凸凹です。これは脂肪の取りムラによって起こります。脂肪を吸引しすぎた部分と取り残した部分が混在することで、皮膚表面に凹凸ができてしまうのです。
また、皮膚に近い層の脂肪を無理やり吸引することでも凸凹が生じます。特に皮下脂肪の多い太ももなどでこの症状が起こりやすいため、注意が必要です。
私が見てきた症例では、太ももの側面と後面が凸凹になったケースが多くありました。こうした状態は、ベイザー脂肪吸引で均した後、脂肪注入で形を整えることで改善が可能です。ただ脂肪注入は複数回必要になるケースが多いです。
不自然なデザイン
体のラインを無視した吸引で起こる失敗も少なくありません。脂肪には体の部位により取りやすい部分と取りにくい部分が存在します。
医師の技術力が低ければ、取りやすい部分ばかりを吸引し、ボディラインを損ねる平坦で不自然な仕上がりになってしまうことがあります。二の腕や腹部、太もも、お尻などでよく起こる問題です。
例えば、二の腕の場合は中央、太ももの場合は内側の柔らかい脂肪ばかりを吸引してしまうことで、結果的に全体のバランスが崩れてしまうのです。
お尻の下垂
お尻と太ももの境目の脂肪を吸引しすぎることで起こる問題です。お尻の丸い立体感は、実は太ももとの付け根の脂肪が支えています。この境目部分の脂肪を取りすぎてしまうと、お尻の脂肪が支えきれなくなり、結果下垂してしまうのです。
「きれいになりたい」という思いで手術を受けたにもかかわらず、お尻が垂れ下がってしまい、悩みを抱える患者様も少なくありません。
こうした場合、単に脂肪を取り除くだけでなく、必要な箇所に脂肪を注入して適切なボリュームを持たせることが重要ですが、なかなか改善が困難なケースも多いです。
皮膚のたるみ
脂肪吸引によって皮膚が余り、たるんでしまうケースも見られます。
私の経験では、特に腹部や二の腕の施術でこの問題が起きやすいです。皮膚の弾力性は年齢や部位によって異なるため、個々の患者様の皮膚の状態を十分に考慮した施術やカウンセリングが必要です。カウンセリングにて、たるみのリスク含め、執刀医と吸引の按配を決めていくことが大切です。
脂肪吸引失敗の修正方法
脂肪吸引の失敗修正は、通常の施術よりも格段に難易度が高くなります。組織が癒着しているため、そこに再度カニューレを通すのは非常に困難だからです。
しかし、適切な技術と経験を持つ医師であれば、多くの場合、失敗を修正し、自然で美しいボディラインを取り戻すことが可能です。
脂肪注入による修正
脂肪が過度に吸引された部分には、脂肪注入が有効です。自分の脂肪を使用するため、拒絶反応のリスクがなく、自然な仕上がりが期待できます。
脂肪注入は単に量を増やすだけでなく、どこに注入するかが重要です。解剖学的知識と豊富な経験に基づいた施術が必要となります。
私が行う脂肪注入では、コンデンスリッチファット(CRF)という良質な自己脂肪を使用し、美しいボリューム補正を実現しています。
皮膚のタイトニング
皮膚のたるみには、高周波の熱で皮膚を引き締めるタイトニング治療や糸リフトの併用が効果的です。最新の機器を使用することで、非侵襲的に皮膚の引き締め効果を得ることができます。
タイトニング治療は、脂肪吸引後のたるみだけでなく、経年的なものによるたるみ治療にも有効です。引き締めにより、より若々しく引き締まった印象を与えることができるのです。
失敗修正のための専門医選び
脂肪吸引の失敗修正は通常の施術よりも難しいため、専門医選びが非常に重要です。どのような点に注意して医師を選べばよいのでしょうか。
修正施術の経験と実績
まず重視すべきは、修正施術の経験と実績です。脂肪吸引の失敗修正は、通常の脂肪吸引とは全く異なる技術が必要となります。
修正患部の状態を見極め、修正施術が体に与える影響等を加味しながら措置する必要があるため、豊富な修正施術経験を持つ医師を選ぶことが重要です。
私自身、大手美容外科で幅広く美容医療を学んだ後、脂肪吸引専門クリニックの院長を務め、数多くの症例を経験してきました。その中で、失敗修正の難しさと重要性を痛感しています。
使用する機器と技術
皮膚のたるみには、高周波の熱で皮膚を引き締める最新機器によるタイトニング治療が有効です。医師がどのような機器を使用し、どのような技術を持っているかを確認することが大切です。
カウンセリングの質
修正施術では、患者様がどのようなトラブルを抱え、体がどのような状態にあるのかを正確に把握することが重要です。
良い医師は、カウンセリングの段階で失敗施術でアンバランスになってしまった部位の現状を丁寧に確認し、修正後の仕上がりイメージや、最適の施術法などを詳細に説明してくれます。

私は患者様との初回カウンセリングを特に重視しています。患者様の悩みをしっかりと聞き、現状を正確に把握した上で、最適な修正プランを提案するようにしています。
信頼できる医師は、「必ず完璧に修正できる」などの過度な約束はせず、現実的な改善の可能性と限界を正直に伝えてくれるものです。
脂肪吸引失敗修正の安全性と注意点
脂肪吸引の失敗修正は、適切な医師と施術法を選べば安全に行うことができますが、いくつかの注意点があります。
修正施術のリスク
修正施術にも、通常の脂肪吸引と同様のリスクがあります。施術後の痛み、腫れ、内出血、こわばりなどの症状が見られることがあります。
また、修正施術は通常の施術よりも難易度が高いため、予期しない症状が現れる可能性もあります。術後に異常を感じた際には、速やかに担当医に相談することが重要です。
私は患者様の安全を最優先に考え、麻酔科医監修のもとで麻酔を行い、術後はセントラルモニターで状態を把握するなど、安全対策を徹底しています。
修正のタイミング
失敗に気づいた場合、いつ修正するのが良いのでしょうか。一般的には、初回の脂肪吸引から少なくとも6ヶ月〜1年程度経過してからの修正が望ましいとされています。
これは、脂肪吸引後の腫れや内出血が完全に引き、組織が安定するのを待つためです。私の経験では、患者様の状態をしっかりと見極めた上で、最適なタイミングでの修正を提案しています。
修正後のケア
修正施術後のケアも、結果を左右する重要な要素です。医師の指示に従った圧迫着用や、適切な運動制限を守ることが大切です。
私のクリニックでは、施術後のアフターケアも重視しており、患者様が安心して回復期間を過ごせるようサポートしています。
まとめ:脂肪吸引失敗からの回復
脂肪吸引の失敗は、身体的にも精神的にも大きな負担となりますが、適切な修正施術によって多くの場合、改善が可能です。
失敗修正で重要なのは、豊富な経験と高い技術を持つ医師を選ぶことです。修正施術は通常の脂肪吸引よりも難易度が高いため、医師選びが結果を大きく左右します。
また、ベイザー脂肪吸引や脂肪注入、タイトニングなど、最新の技術を組み合わせることで、より自然で美しい仕上がりを目指すことができます。
私は「負担は最小限、効果は最大限に」という理念のもと、患者様一人ひとりの状態に合わせたオーダーメイドの修正施術を提供しています。
脂肪吸引の失敗で悩んでいる方は、一人で抱え込まず、まずは経験豊富な医師に相談してみることをお勧めします。適切な修正施術によって、自信を取り戻し、新たな一歩を踏み出すお手伝いができれば幸いです。
脂肪吸引の森クリニックでは、他院での脂肪吸引後のお悩みに対して、丁寧なカウンセリングと最適な修正プランをご提案しています。どうぞお気軽に脂肪吸引の森クリニックまでご相談ください。
【著者】森 祐揮(もり ゆうき)
【プロフィール】
広島大学医学部医学科を卒業後、横浜旭中央総合病院、慶應義塾大学病院、大手美容外科品川美容外科クリニックにて部長を歴任。さらに Mods Clinic 名古屋院の院長を務めた後、2025年に脂肪吸引の森クリニックを開院。

